──遥かなる時の彼方で、私は──の─を紡いだ。
表紙と、真っ白な1ページしか存在しないこの───。
これは、私が意図せずともに、
次々と──が生まれては、物語を紡ぐ。
例を挙げることができないほどの、無数の冒険譚。
喜劇も、悲劇も、全てを詰め込んだ……
ここに、彼らは語られている。
彼らの生きた証は、全てここに刻まれている。
英雄として、未来永劫語り継がれるために。
人と人とが相争い、大地を火焔に包んだ「機工大戦」。
剣と銃、機工と魔法がぶつかり合い、熾烈を極めた戦いは、
この神々に祝福されし地、ケリュネイアの同盟軍の勝利で幕を閉じた。
あれから数年……
荒れ果てたケリュネイアは再生し、
元の美しく儚く、そして重厚な姿を見せた。
機工帝国フリームスルス、
夜国ソフェリエル、
森国ミュルクヴィズ、
海国アルタ・ネイタ、
神国和魂。
それぞれの地で、さまざまな思いは交差したまま。
また、新たな歴史を歩み始める。
──ほら、ごらんなさい。
また、伝説が綴られましたよ。