【概要】ヴィーザル大森林よりもさらに北方の「ディアナ常夜森林」を抜けた先に存在する、周辺を覆う特異な魔力の奔流により朝の来ることがない、
吸血鬼一族が統治する国家。
【国名】ソフェリエル
【国旗】
・紺、赤、黒の三色はそれぞれ『夜空』『薔薇』『月にも照らされない夜の大地』を表す。中央の月は、
ソフェリエルに太陽が昇らず、月明かりが生活の糧であることを示している。
【国歌】常夜輝月
『赤い海照らす、宵の月は今日も輝く煌めいて』
【国花】薔薇(紫)
花言葉:「誇り」「気品」「尊敬」
【首都】モヤン・メルル
【人口】役3億7千万人
【モットー】明けぬ夜に朝を見出せ
【政体】皇帝一族による独裁制
・独裁制といっても、国民はそれに不満を抱いているわけではない。これは初代皇帝ヴラドの時代から続くことであり、
皇帝一族アルカード家は吸血鬼のことをより深く理解しているため、国民のためを思って政治を進めているためである。
【元首】リヒト・フォン・アルカード
【政府】─
【種族構成】吸血鬼(純血):85%
吸血鬼(混血):10%
その他:5%
・吸血鬼に対する差別や偏見が減ってきてから、ソフェリエルに流れる人間も増えてきた。それと同時に、
混血や他種族も住むようになったが、やはり吸血鬼が総人口のほとんどを占めている。
【宗教】月神信仰
・ソフェリエルに浮かぶ月は、初代皇帝ヴラドの心臓であるという考え方。教典には、ヴラド帝は死の直前に自らの心臓を抉り出し、
それを夜空に掲げたという。その心臓は輝きを放ちながらも鼓動し続け、空へ浮かび上がって月になったという。そのため、
今もソフェリエルを照らしていることは「未来永劫、ソフェリエルの行く末を見守ってくれている」という考えと同じであり、
多くの国民に安心感を与えている。
【主要産業】金属細工、農業
・和魂の「刀」に似たようなもので、金属を細かく加工する高い技術を持つ。護拳などに複雑な装飾を施すことの多いレイピアの類や、
金属を用いた装飾品などの生産が盛んである。また、月光の下で咲くという特殊な性質を持つ薔薇の生産も行なっており、
それを用いた紅茶はとても人気であるため、これもソフェリエルの経済を支えるひとつの柱といえる。
【思想】吸血鬼を迫害してきた人間達に対して憎しみを抱いている吸血鬼は現在でこそ少なくなってきているものの、
それでも一定数は存在するようだ。そのような存在は、国内に流れ込んでくる多種族を排他的に扱ったりするが、
若者の吸血鬼は友好的な姿勢を見せる場合がとても多いという。
【イメージ】明けぬ夜を、太陽に代わって月が静かに照らす。
蝙蝠が飛び交い、あちこちには真紅の薔薇が植えられている──
上下社会でもなく、吸血鬼達が穏やかに暮らしています。
最近は吸血鬼の人権も復活してきているので、人間がやってくることに不快感を覚える吸血鬼も減っているとか。
【組織】
**対空警戒部署
帝国の空軍に対して無力だった同盟軍が、機工大戦で大損害を負った経験を生かして、魔法の力で対空レーダー的なシステムを作成することに成功した。
これによって、昼間戦闘に出ることのできない吸血鬼も、本国から対空警戒を行えるようになり、それは同盟軍にとって非常に役立つ支援となっている。
そのレーダーを扱うための部署が新たに設置された。
【歴史】古くからケリュネイア各地に存在していた吸血鬼であったが、生き血を啜るその性質上、他の種族から忌み嫌われ、迫害されていた。
そんな状況を好ましく思わなかった吸血鬼「ヴラド・フォン・アルカード」によって、吸血鬼のための組織が結成。日光を遮るために
ディアナ常夜森林の奥地に組織の拠点を築いたが、いつしかそこには世界各地から吸血鬼が集まってきて、国家として成立したとされる。
現在では吸血鬼の人権回復も進み、各国も開国し物資や人の行き来が盛んになったため、ソフェリエルにも旅人が多く訪れるようになった。
それに伴い国内では『人間の生き血を啜ること』を禁止とし、食用の羊や牛の血液を飲むことを義務付けたため、通常の人間であっても被害にあうことはない。